日本では、緩和ケアの保険診療上の適応が末期⼼不全とがんに限られており、それ以外の疾患に対する体制整備が遅れている。他方、腎不全患者における緩和ケアのニーズは増しており、今年(2025年)7月に閣議決定されたいわゆる「骨太方針2025」では、腎不全患者の緩和ケアを含む慢性腎臓病対策を推進する重要性が明記された。こうした状況を受け、日本腎臓学会、日本緩和医療学会、日本透析学会は『腎不全患者のための緩和ケアガイダンス』を作成。9月29日に各学会の公式サイトで発表した。(関連記事「高齢腎不全の透析見合わせ・中断に指針」)