子宮頸がんや尖圭コンジローマの原因として知られるヒトパピローマウイルス(HPV)は、日常的にありふれたウイルスであり、性交経験がある男女の約9割は一生のうちに一度は感染するとされている。感染予防の手段であるワクチンに関し、8月25日に9価HPVワクチン(商品名シルガード9水性懸濁筋注シリンジ)は9歳以上の男性への接種対象拡大と男女の肛門がん(扁平上皮がん)に対する適応追加が承認された。9月25日に東京でMSD製薬が開催したメディアセミナーでは、日本大学産婦人科学分野主任教授の川名敬氏がHPV関連がん・疾患予防の重要応性、日本におけるHPVワクチン接種の現状と問題、および9価HPVワクチンの有効性と安全性について解説。9価HPVワクチンの接種機会の男女平等化を呼びかけた。(関連記事「国内のHPVワクチン最新状況、がん予防効果は」)