糖尿病を有さない過体重(BMI 27以上)/肥満かつ心血管疾患(CVD)の既往がある成人を対象とした国際共同二重盲検並行群間ランダム化優越性試験SELECTの主解析では、主要心血管イベント(MACE:心血管死、心筋梗塞、脳卒中)リスクがプラセボ群と比べGLP-1受容体作動薬セマグルチド(商品名ウゴービ)群で有意に20%低減したことが示されている(N Engl J Med 2023; 389: 2221-2232)。国立健康危機管理研究機構糖尿病研究センター長の植木浩二郎氏は、事前規定された同試験のサブ解析を実施し、日本人集団におけるMACEリスク、代謝関連パラメータおよび安全性について全体集団との一貫性を検討。「日本人集団においてもセマグルチド群ではMACEリスクが低い傾向が示され、体重および代謝関連パラメータの改善傾向が認められた」と第46回日本肥満学会・第43回日本肥満症治療学会(10月4~5日)で報告した。(関連記事「週1回のセマグルチドでMACEリスク減」)