10月12日、大阪・関西万博イタリア館でブラッコ社とイタリア館の共催によるイベント「Building Sustainable Radiology ― Experiences and Innovations from Japan and Europe(持続可能な放射線医療の構築-日本と欧州の経験とイノベーション)」が開催され、国内外から放射線医学のスペシャリストらが結集し、「グリーン・ラジオロジー」について議論が深められた。 冒頭では、イタリア政府大阪・関西万博イタリア館文化・科学・教育部門代表のロッセッラ・メネガッツォ氏と、日本医学放射線学会理事長の冨山憲幸氏が挨拶し、持続可能な放射線医療の実現に向けた日欧の連携への期待を述べた。続く講演では、欧州放射線学会会長のアンドレア・ロックオール氏が「放射線診断のグリーン化」という最先端の考え方を提示した他、環境負荷の低減や造影剤の持続可能な利用、製品ライフサイクル全体にわたる取り組みなどが紹介された。参加者全員によるラウンドテーブルでは、放射線医療の持続可能性に向けた課題や具体的な方策をめぐって活発な討論が交わされ、放射線医学の未来像が示された。 [左から熊坂創真氏(群馬大学)、平木隆夫氏(岡山大学)、へレーン・デッカー氏(ラドバウド大学医療センター)、冨山憲幸氏(日本医学放射線学会理事長)、アンドレア・ロックオール氏(欧州放射線学会会長)、エリック・ブルーノ氏(ブラッコグループ・包装技術イノベーションマネージャー)、大田英揮氏(東北大学)] (編集部・山路唯巴)