昨今、医療分野では環境負荷の低減が求められている。特に放射線領域は、造影剤の環境排出やシリンジ廃棄、CT・MRIなどの電力消費など、環境への影響が大きい領域の1つである。こうした背景から「グリーン・ラジオロジー」の概念が世界的に広がり、持続可能な放射線医学を目指す動きが活発化している。10月12日、大阪・関西万博イタリア館で行われたブラッコ社とイタリア館の共催によるイベントでは、国内外の専門家5氏が登壇し、持続可能性をテーマとした医療・放射線領域に関する研究や実践事例の紹介を通じグリーン・ラジオロジーのかたちを提示。講演後のラウンドテーブルでは、聴講者を含めた参加者全員により、日欧の現状と課題および今後の方向性について活発な議論が交わされた。(関連記事「日欧の専門家が示す、持続可能な放射線医学」)