少年期に発症する膝障害として知られているOsgood-Schlatter(オスグッドシュラッター)病(OSD)は,成長期の球児においてはスポーツ活動を長期に制限することから予防が重要で,発症原因を同定するための縦断的観察が必要である。群馬大学大学院整形外科学の大澤貴志氏らは,初年度の小中野球検診でOSDと診断されず,1年以上の経過観察が可能であった成長期球児を対象に行った縦断的検討から,新たにOSDを発症した症例では練習時間や体格の変化による下肢への負荷が発症に関与する可能性を、第89回日本整形外科学会(5月12~15日、会長=横浜市立大学整形外科教授・齋藤知行氏)で指摘した。