尿失禁、骨盤臓器脱に悩む女性の性交法 国際性機能学会が提案 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 女性に広く見られる骨盤底障害。尿失禁と骨盤臓器脱が代表的な症状で、QOLを低下させる。性生活にも支障を来すことから、国際性機能学会(ISSM)は6月28日、骨盤底障害に悩む女性にお勧めの性交法を公式サイトで紹介した。 尿失禁がある場合:正常位は避ける、仰臥位で枕を使って骨盤を高くする 妊娠、出産、更年期、慢性便秘、肥満などが骨盤底障害の原因となる。症状の多くは治療で改善できるが、ISSMは未治療の女性に対し、より快適で楽しい性生活を送るための性交法を提案する趣旨でこの声明を発表した。 具体的には、尿失禁と骨盤臓器脱別に解説しているが、いずれの場合も強調しているのが自分の状態について性的パートナーとよく話し合うこと。例えば、尿(便)失禁のある女性で、性交中に尿や便が漏れることに不安がある場合、「事前にパートナーと話し合っておくと、ストレスが軽減され、一緒に解決策を考えることができるかもしれない」と呼びかける。 尿失禁の女性には、性交中に尿が漏れるリスクを減らすために、数時間前から水分摂取を制限することを推奨している。尿漏れを紛らわすためには、浴槽やシャワーを利用した性行為が有用かもしれない。脱腸がある場合は、性行為の前に直腸を水で洗浄するとよいという。 性交中の体位については、正常位のような膀胱を圧迫する体位は避けるべきだと指摘。仰臥位で枕を使って骨盤を高くすることを推奨する。それにより、膀胱の摩擦が減り、尿漏れのリスクを減らすことができる。 さらに、性交の前に深呼吸やマインドフルネスで体をリラックスさせることを提案している。 骨盤臓器脱がある場合:立位、騎乗位、逆騎乗位は避ける 骨盤臓器脱の女性に対しては、性交によって症状が悪化するわけではないことを知ってほしいと呼びかける。「むしろ、性交によって骨盤底筋が鍛えられ、症状が改善する可能性もある」という。 体位については、立位、騎乗位、逆騎乗位などの直立した体位は臓器の脱出がより顕著になるため避けるべきだと指摘。正常位(腰を枕で支える)、後背位、いわゆる"寝バック"などを試みることを提案している。 さらに、マインドフルネスなどを実践して、性生活を楽しみ続けることを呼びかけている。 (編集部) 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×