抗がん薬DSP-5336、米・FDAのファストトラックに指定

住友ファーマ

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 住友ファーマは7月15日、米国子会社のSumitomo Pharma Americaが開発中のメニン-MLL蛋白質結合阻害薬DSP-5336について、米国食品医薬品局(FDA)より、KMT2A(MLL)遺伝子の再構成または Nucleophosmin 1(NPM1)遺伝子の変異を有する再発または難治性の急性骨髄性白血病(AML)を対象としたファストトラック指定を受けたと公表した。(関連記事「抗がん薬DSP-5336の第Ⅰ/Ⅱ相試験結果をASH2023で発表」)

 米国血液学会(ASH)2023で発表された予備的なデータに続き、欧州血液学会(EHA)2024では現在実施中の同薬の第Ⅰ/Ⅱ試験の非盲検、用量漸増および用量最適化パートの最新データを発表。客観的奏功はKMT2A(MLL)遺伝子の再構成またはNPM1遺伝子の変異を有する患者の57%(21例中12例)、完全寛解または部分的血液学的回復を伴う完全寛解(CR/CRh)は24%(21例中5例)に認められた。

 これまで同薬は良好な忍容性を示しており、用量制限毒性(DLT)、重大な心毒性の所見、死亡例は認められていない。アゾール系抗真菌薬との薬物相互作用は確認されておらず、反復投与による薬物動態学的蓄積もほぼ見られていない。また、分化症候群は3例あったが、いずれもICUへの入院や投与中止には至っていない。

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