間葉系幹細胞(MSC)は自己複製能と分化能を持つ多能性細胞で、腫瘍形成リスクが低いことから、再生医療分野において研究が進んでいる。MSCは椎間板の炎症を抑制して軟骨マトリックスのリモデリングを促すことが示されており、慢性腰痛の主な原因である椎間板変性症(DDD)に対する有用性が示唆されている。フランス・CHRU LapeyronieのYves-Marie Pers氏らは、DDD患者を対象に骨髄由来MSC(BM-MSC)の椎間板内注入療法の有効性と安全性を検討する多施設共同二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験(RCT)RESPINEを実施。結果をAnn Rheum Dis(2024; 83: 1572-1583)に報告した。(関連記事「国民病の慢性腰痛に新タイプの貼付薬が登場」)