牛乳は、特に小児における食物アレルギーの原因として頻度が高い食品の1つだ。小児の場合は耐性を獲得する可能性が高いため、『食物アレルギー診療ガイドライン2021』(GL)では食物除去を必要最低限にし可能な範囲での原因食物摂取を推奨している。一方、経口免疫療法(OIT)については、副反応や症状誘発のリスクがあるため推奨せず、開始時期は4~5歳ごろとしている。国立成育医療研究センターアレルギーセンターの平井聖子氏らは、4歳未満で牛乳アレルギーに対する緩徐微量経口免疫療法(SLOIT)を開始した小児191例のデータを解析。SLOIT開始3年後の牛乳アレルギーの寛解率を予測するモデルを開発したと、World Allergy Organ J(2024; 17: 100910)に発表した。(関連記事「経口免疫療法の至適開始量が判明」「牛乳アレルギーの治療効果にビフィズス菌が関連」)