日本では高齢社会の進展により大動脈弁狭窄症(AS)が増加しており、重症例は60万人に上るとされる。他方、重症ASの20%は消化管出血が合併する「ハイド症候群」であるとの報告もあり、機序の解明や治療法の開発が望まれている。京都府立医科大学大学院消化器内科学教室の井上健氏は、ハイド症候群の疾患概念と実態について第25回動脈硬化教育フォーラム(2月9日)で紹介。経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)により、消化管の異常血管が消退したことを発表した(関連記事「大動脈弁狭窄症での消化管出血、TAVRで改善」)。