セボフルラン吸入で急性呼吸窮迫症候群の転帰改善せず

フランス・プロポフォール対照のSESAR試験

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 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は集中治療室(ICU)入室患者に高頻度で見られ、院内死亡リスクの上昇と関連する。国内外のガイドライン(GL)では、重症人工呼吸器装着患者に対し無鎮静/浅鎮静管理を行うことを条件付きで推奨しているが、ARDS患者における吸入麻酔薬による鎮静のエビデンスは乏しい。フランス・CHU Clermont-FerrandのMatthieu Jabaudon氏らは、「プロポフォールによる静脈内鎮静法と比べ、セボフルランを用いた吸入鎮静法はARDS患者の生存日数および人工呼吸を必要としない日数を増加させる」との仮説を立て、第Ⅲ相非盲検評価者盲検ランダム化比較試験SESARで検証。その結果、プロポフォール群に対しセボフルラン群で28日後の人工呼吸器非使用日数および90日生存率の改善は認められなかったJAMA2025年3月18日オンライン版)に報告した。(関連記事「ARDSへの筋弛緩薬で生存率は改善せず」「ARDS、補助治療どう組み合わせる?」)

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