小児アレルギー疾患の増加が世界的な課題となっている。中でも2000年代以降から増え始めた食物アレルギーは、1980〜90年代に増加した呼吸器アレルギーに続く「小児のアレルギー疾患の第二波」として懸念されている。南アフリカ・North-West UniversityのRegina Nakiranda氏らは、乳児期の卵摂取が成長・発育に及ぼす影響を評価したランダム化比較試験(RCT)のデータを用い、アレルギーの感作と発症に焦点を当てた二次解析を実施。その結果、乳児期早期からの日常的な卵摂取は免疫寛容を通じて牛乳や小麦、ピーナッツなどの一般的な食物アレルギーの予防につながる可能性が見いだされたとPediatr Allergy Immunol(2025; 36: e70062)に報告した(関連記事「生後1カ月の腸内環境と食物アレルギーが関連」)。