医療事故報告、院内調査結果報告が増加

医療事故調査制度の現況報告(3⽉):相談件数は減少

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 日本医療安全調査機構(医療事故調査・支援センター)は昨日(4月9日)、今年(2025年)3月末時点における医療事故などの報告状況をまとめた「医療事故調査制度の現況報告(3⽉)」を公式サイトに掲出。今年1月以降、医療事故報告院内調査結果報告が増加傾向にあった一方、相談件数は2月に増加したものの3月には減少していた。(関連記事「医療事故報告、相談件数ともに減少」)

院内調査結果報告はほぼ倍増

 医療事故報告件数は、1月の24件から2月に27件、3月には29件と増加傾向にあった。直近6カ月では、最も多かった昨年10月の36件より少ないものの2番目の水準となった。医療機関別では病院が28件、診療所が1件だった。診療科別に見ると外科、内科、整形外科が各5件で最も多く表1)、地域別では関東信越の10件が最多だった(2)。

図. 直近6カ月における医療事故報告件数の推移

表1. 診療科別に見た医療事故報告件数

表2. 地域別に見た医療事故報告件数

〔図、表1、2とも医療事故調査制度の現況報告(3⽉)〕 

 院内調査結果報告は、1月と2月は各22件で横ばいだったが、3月には43件とほぼ倍増した。

 相談件数は1月の156件から2月に189件と増加したが、3月には176件と減少に転じた。相談者の内訳は、医療機関が81件(1月64件、2月80件)、遺族などが88件(同81件、99件)、その他・不明が7件(同11件、10件)だった。遺族などの求めに応じて相談内容を医療事故調査・支援センターが医療機関に伝達したものは3件、医療機関から医療事故の判断について相談を受け、センター合議を実施して医療機関に助言したものは5件だった。

編集部・関根雄人

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