平準化と負担軽減を実現する最新機器が集結 第98回日本整形外科学会・企業展示ブース 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 2025年5月22〜25日、東京国際フォーラムで第98回日本整形外科学会が行われた。企業展示ブースでは、整形外科診療を取り巻く近年の課題に対して、医療機器メーカー各社がソリューションを提示。術者間の技量差を埋めて医療の質の平準化を図る人工知能(AI)搭載機器やロボット技術、患者・医療者双方の負担軽減を実現する低侵襲・簡便性を重視した機器などが並んだ。 AIとロボティクスによる平準化アプローチ 整形外科手術は依然として術者の技量や経験による面があり、近年はそうした属人的な差を埋めるテクノロジーの導入が進んでいる。京セラが展示した人工膝関節手術支援ロボット「CUVIS-jointシステム」は、術前計画に基づくアクティブな骨切りを自動で実行し、術中の負担を大幅に軽減する。 また、酒井医療のAI搭載超音波診断装置「Smash」は、軟部組織だけでなく神経構造まで高精度に自動検出し、診断の客観性とスピードを向上。特に、画像読影に不慣れな術者の診断をサポートするツールとして参加者の注目を集めていた。 負担軽減では低侵襲、期間短縮、簡便性が鍵 他方、患者の身体的負担を軽減しつつ、医師の業務効率を高める製品群も存在感を示した。リチャードウルフの脊椎内視鏡システム「VERTEBRIS stenosis」は、皮膚切開は10mmと従来の開創術に比べ低侵襲での除圧術が可能であり、術後疼痛や入院期間の短縮が期待されるという。また、オーソベンタスが展示した低周波治療器「Geko T3」は、装着と操作が極めて簡便で、術後の血流増加や疼痛治療に寄与するデバイスとして紹介された。 技術の進展は、整形外科領域における「質の標準化」と「負担軽減」というニーズに直結している。展示ブースの担当者からは「限られた時間の中で、正確かつ再現性のある診断・治療が行える機器のニーズは年々高まっている。そうした現場の声を反映することで医療に貢献していきたい」といった声が聞かれた。 (第98回日本整形外科学会取材班) 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×