イムデトラ、サイトカイン放出症候群で添文改訂 因果関係が否定できない死亡1例 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 厚生労働省は本日(9月17日)付で医薬局医薬安全対策課長通知(医薬安発0917第1号)を発出。デルタ様リガンド(DLL)3を標的とする二重特異性T細胞誘導(BiTE)抗体タルラタマブ(商品名イムデトラ点滴静注用1mg、10mg)について、添付文書の「使用上の注意」の「警告」の項に「サイトカイン放出症候群では死亡に至った例も報告されている」の記述を追記するなどの改訂を指示している。今年(2025年)4月16日の同薬販売開始後、8月15日時点でサイトカイン放出症候群(CRS)として報告された国内副作用症例が268例集積(推定使用患者数848例)。Grade 3が8例、Grade 4が1例、転帰死亡例が3例報告され、うち1例は医薬品と事象による死亡との因果関係が否定できなかったことを受けた措置。 7月28日付で注意喚起も タルラタマブによるCRSをめぐっては、6月15日時点で国内副作用症例が120例集積(推定使用患者数380例)したとして、7月28日付で注意喚起が行われていた(関連記事「タルラタマブ、サイトカイン放出症候群で注意喚起」)。 今回、医薬品医療機器総合機構(PMDA)がCRSの死亡症例を評価し、症例の因果関係評価および使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取。その結果、タルラタマブ使用に伴うCRSにより死亡に至った症例が認められたことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。 「警告」の項を「重度のサイトカイン放出症候群及び神経学的事象(免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群を含む)があらわれることがあり、サイトカイン放出症候群では死亡に至った例も報告されているので、本剤の投与にあたっては、以下の事項に注意すること」に変更するよう指示した。 これを受け、タルラタマブの製造販売元のアムジェンは「イムデトラ点滴静注用1mg、同点滴静注用10mgの適正使用のお願い『サイトカイン放出症候群』について(第2版)」をPMDAの公式サイトに掲出するよう依頼。引き続き、同薬の使用に際しては最新の電子添文および適正使用ガイドを参照の上、適正使用に留意するとともに、有害事象が発現した場合は速やかに報告するよう協力を呼びかけている。 詳細は、厚労省の「医薬安発0917第1号」を参照されたい。 (編集部・関根雄人) 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×