近年の医療技術の進歩に伴い、糖尿病治療において持続グルコースモニター(CGM)はますます身近なものになっている。しかし、治療選択に関しては病因に基づく考え方が依然主流であり、CGMで測定した血糖変動(血糖トレンド)に基づく選択の妥当性についてはエビデンスが少ない。インド・Hind Institute of Medical SciencesのAnuj Maheshwari氏らは、機械学習モデルを用いて血糖トレンドに基づく糖尿病の新たな表現型分類を作成。解析の結果、「血糖値スパイクが顕著な集団ではGLP-1受容体作動薬による有意な改善が認められ、暁現象が見られる集団ではSGLT2阻害薬投与で有意な改善が見られた。血糖トレンドで第一選択を判断できる可能性が示された」と欧州糖尿病学会(EASD 2025、9月15~19日)で発表した。(関連記事:「rt-CGMで妊娠糖尿病の出産転帰が改善」「『CGMによる血糖見える化』と糖質制限食の関係論」)