リンパ管奇形(LM)は、推定有病率が出生4,000人に1人程度とまれな先天性血管異常である。既存治療には高侵襲性や高難度、高コスト、有害事象などの課題があり、侵襲性が低く低コストの治療選択肢が求められている。広島大学病院漢方診療センターセンター長で教授の小川恵子氏らは、LM患児19例を対象に伝統的漢方薬である越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)の有効性と用量反応性、安全性を検討する非盲検非ランダム化比較試験(RCT)を実施。越婢加朮湯の6カ月投与により半数以上が病変体積の20%以上の減少を達成し、重篤な有害事象は発現せず良好な忍容性が示されたと、JAMA Netw Open(2025; 8: e2540897)に報告した。