ALK融合遺伝子は非小細胞肺がん(NSCLC)の2~4%を占め、特に若年発症、非喫煙者、腺がん組織型の症例で高頻度に認められる。2012年に第一世代ALK-チロシンキナーゼ阻害薬(ALK-TKI)クリゾチニブが承認されて以降、薬剤開発は急速に進展し、治療成績の向上に大きく貢献してきた。静岡県立静岡がんセンター呼吸器内科の和久田一茂氏は、第66回日本肺癌学会(11月6~8日)でALK-TKIの治療の変遷を振り返るとともに、第四世代ALK-TKIの開発動向を整理。さらに新規分子標的薬や殺細胞性抗がん薬の併用といった今後の治療戦略について展望した。(関連記事「ロルラチニブはアジアの進行NSCLCでも著効」)