今年(2025年)9月、米国のトランプ大統領が「妊娠中のアセトアミノフェン使用は児の自閉症リスクとなるため、使用をやめるべき」と発言したことに対し、欧州医薬品庁などが安全性を再確認し異議を唱えた報道は記憶に新しい。英・University of LiverpoolのJameela Sheikh氏らは、妊婦のアセトアミノフェン使用と児の自閉症スペクトラム障害(ASD)および注意欠陥・多動性障害(ADHD)との関連をシステマチックレビュー9件(一次研究40件)のアンブレラレビュー(包括的評価)により検討。その結果、「全9件のレビューが妊娠中のアセトアミノフェン使用と児のASD/ADHDとの間に"正の関連あり"と報告していたものの、いずれも交絡因子を調整後は関連が消失した」とBMJ(2025; 391: e088141)に発表した。(関連記事「アセトアミノフェンと自閉症、WHO『決定的根拠なし』」)