糖尿病を消化器内科医が診る時代が来る?! 十二指腸粘膜焼灼という新たな治療法の登場 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 研究の背景:肥満手術が糖尿病に有効である機序に「前腸仮説」がある 以前お伝えしたように、肥満手術、特にバイパス手術は糖尿病の血糖改善に対して極めて有効性が高い(関連記事1、関連記事2)。その機序として提唱されているのが①食事量仮説②前腸仮説③後腸仮説―の3つである。 ①食事量仮説とは、純然と胃容積の減少に伴う食事量、糖質摂取量の低下が血糖値の改善をもたらすというもの、②前腸仮説とは、小腸上部を食物が通過しなくなることにより、その部位から分泌されていたグルカゴン様物質あるいはグルカゴン分泌刺激物質が減少して血糖改善をもたらすというもの、③後腸仮説とは、多量の食物が小腸下部に流入することによりインクレチンなどのインスリン分泌刺激物質の分泌が増加して血糖改善をもたらすというものである。 このたび、前腸仮説に注目した米国マサチューセッツ州のフラクタイル研究所とハーバード大学の研究者を中心とする研究グループが、十二指腸粘膜を内視鏡的に焼灼し、その治癒後にも十二指腸粘膜が食物を感知しにくいようにする手技※についての報告を米国糖尿病学会(ADA)の機関誌Diabetes Care(2016年8月12日オンライン版)に行った。衝撃的にユニークな治療法であり、なおかつそれ以上に良好な治療成績であり、お伝えしたい。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×