【最終回】究極の釣り針の抜き方"String Yank Technique"

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 いよいよ隠岐からのエッセイは最終回となりました。

 今回は離島発の究極の「釣り針の抜き方」を紹介して、連載を終わりにしたいと思います。

 これは私たちが発見したものではなく、American Academy of Family Physicians(米国家庭医学会)のホームページで見つけました。"fishhook removal"でサイト内検索すると出てきます。

 釣り針刺傷では、通常はよく針先を貫通させて、返しを切って取ったりすると思います。結構太い釣り針だと返しのところを切断するのに力が必要だったりします。また針を進めることで新しい傷をつくるのも、あまり気持ちの良いものではありませんよね。

 今回紹介する方法は"String Yank Technique"といいます。糸をかけて、シャンクを押さえて、引っ張るだけです。米国家庭医学会のホームページに載っているためか、YouTubeで"fishhook removal"で検索すると、外国人が「オゥッ!」とか言いながら、自分たちでセルフ抜針している動画が出てきます。なぜだか、針を刺すところから実演している動画も出てきます。痛そうです(笑)

白石 吉彦(しらいし よしひこ)
 離島総合医。1992年に自治医科大学卒業後、徳島で研修、山間地のへき地医療を経験。1998年に島根県の隠岐諸島にある島前診療所(現隠岐島前病院)に赴任。2001年に同院院長。周囲のサテライトの診療所を含めて総合医の複数制、本土の医療機関との連携をとりながら、人口6,000人の隠岐島前地区の医療を支えている。
 2014年に第2回日本医師会赤ひげ大賞受賞。著書に『離島発 いますぐ使える!外来診療小ワザ離れワザ』(中山書店、2014)、『THE整形内科』(南山堂、2016.5、編集幹事)。

白石 裕子(しらいし ゆうこ)
 離島総合医。1994年に自治医科大学卒業。徳島県立中央病院、徳島大学病院小児科、徳島県立三好病院、西祖谷診療所勤務。1997年に第1子出産。1998年に島根県隠岐諸島・西ノ島の島前診療所に赴任、西ノ島町立浦郷診療所長兼務。2001年に第2子出産。2003年に島根県立中央病院にて後期ローテート研修。2004年に隠岐島前病院に再度赴任、浦郷診療所長を兼務、第3子出産。知夫診療所へ週1回派遣。2006年に第4子出産。2010年に隠岐島前病院小児科長、西ノ島町内の学校医、園医、乳児〜就学時、5歳児健診、予防接種など小児科業務と総合内科、診療所業務、病院業務などを行う。
 2015年に自治医科大学地域医療学教室学外講師地域担当。2015年に第2回やぶ医者大賞受賞(兵庫県養父市)。

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