90-90-90で日本のHIV感染は減るか?

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

研究の背景:日本では未診断の感染者、未治療の診断例が多い

 2016年の日本のHIV感染/エイズ報告数は1,448件。この10年、新規患者数は横ばいの状態が続いている。

 厚生労働省エイズ動向委員会「平成28(2016)年エイズ発生動向」 
http://api-net.jfap.or.jp/status/2016/16nenpo/h28gaiyo.pdf

 有効な抗レトロウイルス療法(ART)が確立されたおかげで、かつては「死の病」であったHIV感染の予後は劇的に改善した。ARTを継続することで感染者は天寿を全うできる、そう考えられている。

Katz IT, Maughan-Brown B. Improved life expectancy of people living with HIV: who is left behind? Lancet HIV. 2017 Aug 1; 4(8): e324-e326.

 

岩田 健太郎(いわた けんたろう)

岩田氏

1971年、島根県生まれ。島根医科大学卒業後、沖縄県立中部病院、コロンビア大学セントルークス・ルーズベルト病院、アルバートアインシュタイン医科大学ベスイスラエル・メディカルセンター、北京インターナショナルSOSクリニック、亀田総合病院を経て、2008年より神戸大学大学院医学研究科教授(微生物感染症学講座感染治療学分野)・神戸大学医学部付属病院感染症内科診療科長。 著書に『悪魔の味方 — 米国医療の現場から』『感染症は実在しない — 構造構成的感染症学』など、編著に『診断のゲシュタルトとデギュスタシオン』『医療につける薬 — 内田樹・鷲田清一に聞く』など多数。

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