21世紀に入ってから後、これほど物議を醸し、紆余曲折や毀誉褒貶を経てきた領域の診療ガイドラインも珍しい。米国のコレステロール管理に関する診療ガイドラインのことである。昨年(2018年)、米国コレステロール管理ガイドライン(2018 Guideline on the Management of Blood Cholesterol)が5年ぶりに改訂されたが、本稿ではそこに至るまでの道のりを振り返るとともに、改訂された内容で日本の診療に生かせる部分があるかというところを吟味してみたい。