超高齢社会において「健康寿命の延伸」が社会的要請となる中、慶應義塾大学腎臓内分泌代謝内科教授の伊藤裕氏は、「幸福寿命」というコンセプトを打ち出した。延びた寿命をいかにより良く演出し、死ぬまで幸せでいられるか―という考えだ。そこに医療が介入する余地はあるのか。今年(2019年)の日本抗加齢医学会の会長も務める伊藤氏の考えを聞いた。超高齢社会で顕在化する加齢に関わるさまざまな問題には、学問横断的なアプローチが必須だという。