糖尿病性心筋症の機序に注目すべき新説 心臓に対する自己免疫という概念 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 研究の背景:古くに提唱された概念だが機序は不明 日本循環器学会と日本心不全学会が合同で作成した『急性・慢性心不全診療ガイドライン2017年改訂版』において、肥満・糖尿病は高血圧や冠動脈疾患、喫煙などと並んで心不全発症の高リスクとされている。 糖尿病性心筋症(Diabetic cardiomyopathy)の概念は、古く1974年に提示されており(JAMA 1974;229:1749-1754)、この時点では糖尿病の細小血管障害の結果として生じているであろうと推測されていた。しかしその後、糖尿病性心筋症の機序については、心筋内の糖代謝障害によるのではないか (J Biol Chem 2004;279:48085-48090)、最終糖化産物(Advanced Glycation Endoproducts;AGEs)の蓄積によるのではないか(Front Endocrinol 2018;9:642)、インスリン抵抗性や高血糖そのものが関与しているのではないか(Diabetologia 2018;61:21-28)、などさまざまな説が提唱されており、現在まで確定していない。 そのような中、全く新しい機序が米国心臓協会の機関誌に提唱された(Circulation 2020;141:1107-1109)。すなわち1型糖尿病における抗心筋自己抗体である。1型糖尿病における心機能低下の予防・治療法に一石を投じる可能性のある論文であり、ご紹介したい。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×