減少するY染色体...オトコの健康はどうなる? 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする Y染色体と身体の男性化 ヒトは22対の常染色体と、1対の性染色体を持っている。女性の性染色体はXXであり、男性の性染色体はXYである。男性特有の性染色体であるY染色体は、X染色体に比べて短く、遺伝子の数も少ないという特徴がある。 Y染色体短腕には、sex-determining region Y (SRY)という精巣をつくり出す遺伝子が存在する。精巣ができると、そこから男性ホルモンであるテストステロンが分泌されるため、ミュラー管が退縮し、ウォルフ管が精巣上体・精管・精嚢に分化していく(医師国家試験のとき、女は鏡を見るからミュラー管、男はオオカミだからウォルフ管なんて覚えましたね)。 テストステロンが分泌されると、クリトリスが亀頭部に、大陰唇が陰嚢へと外性器も男性化していく。ちなみに、アンドロゲンレセプター(AR)を持っていないアンドロゲン不応症の患者は、精巣があってテストステロンが分泌されているにもかかわらず、男性ホルモンに反応しない。そのため外性器が男性化しないので、生まれついた身体の表現型は女性型であり、思春期になると一般女性のように乳房が発達してくる。精巣は停留精巣となって腹腔内に存在し、膣は盲端となって卵巣と子宮は存在しない状態となる。アンドロゲン不応症の患者は、子供のころは女性として生活していたのが、無月経であることをきっかけに見つかることも多い。 個人的には、オリジナルのヒトの表現形は女性型であるのが、テストステロンの分泌によって男性型へと変わっていくことを、実に神秘的であるなあ、と考えている。男と女は対となるものではなく、どこかでつながっているものと感じるからである。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×