本連載の第1回および第2回では、日本におけるフォーミュラリーについての議論や現状、浜松医科大学医学部附属病院の導入事例を紹介した上で、その機能や意義について述べた。その中で、医薬品の評価や選択は経済性のみに基づくものではなく、病院フォーミュラリーも経営偏重や地域医療への弊害ではないことを解説した。最終回(第3回)では、海外の医療機関や地域で運用されているフォーミュラリーの導入事例や特徴を参考に、日本における標準的な手法としてのあるべきフォーミュラリーの策定・運用方法について考えてみたい。