肺非結核性抗酸菌症、11年ぶり改訂の治療指針

主要3菌種のポイントを解説

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背景:国際ガイドラインは2020年に改訂

 肺非結核性抗酸菌(NTM)症については、2020年に国際ガイドラインが13年ぶりに改訂された(Clin Infect Dis 2020; 71: 905-913)。国内外を問わず、指針として重要であるのがMycobacterium avium complex(MAC)、M. kansasii(MK)、M. abscessus species(MABS)の3菌種とされた。

 さて、日本では2012年に日本結核病学会(現:日本結核・非結核性抗酸菌症学会)から指針が出ており、これを参考に診療されていたわけだが、国際ガイドラインと国内の指針にはいささかの齟齬もあり、また、MK、MABSについてはどのような治療法が行われているのか、あまり知られていないという現状もあった。

 今年(2023年)6月に「成人肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解―2023年改訂―」が日本結核・非結核性抗酸菌症学会から発表された(結核 2023; 98: 1-11)。実に11年ぶりの改訂となる。会員でなくても閲覧可能である。

 主要3菌種について概要をまとめる。

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