サノフィは昨日(8月28日)、多発性骨髄腫治療薬で抗CD38抗体のイサツキシマブ(商品名サークリサ)について、皮下注製剤の製造販売承認申請を行ったと発表した。ポマリドミド・デキサメタゾン併用療法、カルフィルゾミブ・デキサメタゾン併用療法、ボルテゾミブ・レナリドミド・デキサメタゾン併用療法を対象としている。(関連記事「初発の多発性骨髄腫に4剤併用、新時代へ」) 今回の申請は、国際共同第Ⅲ相試験IRAKLIAを含む5件の試験結果に基づくもの。市販のシリンジを用いた手動による皮下投与、またはオンボディ・インジェクター(OBI)による皮下投与を選択肢に加えることを目的としている。静注製剤と比べ、皮下注製剤では投与時間の大幅な短縮が可能になり、患者や医療従事者の負担が軽減する。また、静注製剤よりも緩徐に吸収されるため、全身性インフュージョン・リアクション発現率の低減が期待される。さらに、OBIにより患者の治療満足度の向上に寄与する可能性もあるという。