どうする?梅毒の困った症例

治療介入すべきか、どのように治癒を判定すべきか・前編

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ
こんにちは、プライベートケアクリニック東京の小堀善友と申します。もともとは一般泌尿器科の専門医でしたが、現在は性感染症、男性不妊症、性機能障害を専門とする都内のクリニックに勤務しています。専門性の高いクリニックだけあって、一般の病院ではお目にかからないような珍しい症例をよく目にします。先生方の学びにつながるような症例を、定期的に紹介します。

 われわれのクリニックは性感染症を専門としており、年間に数百例の梅毒患者が治療を目的に受診されます。その中には教科書には載っていないような、「治療介入すべきか判断に迷うケース」や「どのように治癒を判定すべきか困るケース」も少なくありません。また、他院の医師から相談を受ける機会もよくあります。

 私は梅毒治療の専門家ではありますが、それでもなお判断に迷う症例に遭遇することがあります。それだけ梅毒の治療というのは奥が深く、興味深いものだと感じています。

 今回は、梅毒治療において判断に悩むことの多い4つの症例パターンについて、2回に分けて解説します。(関連記事「専門医でもややこしい梅毒の困った症例」)

小堀 善友(こぼり よしとも)

プライベートケアクリニック東京 東京院院長

2001年、金沢大学医学部卒業。金沢大学泌尿器科、米・イリノイ大学シカゴ校泌尿器科、獨協医科大学埼玉医療センター泌尿器科准教授を経て、2021年より現職。日本泌尿器科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、日本性機能学会専門医、日本性感染症学会認定医、日本性科学会セックス・セラピスト。著書に『オトコの「性」活習慣病』(中公新書ラクレ)、『妊活カップルのためのオトコ学』(メディカルトリビューン)、『今日の診断指針第8版「男子性発育の異常」』(医学書院)など。

小堀 善友
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