プロトンポンプ阻害薬(PPI)の安全性については既に確立されているとはいえ,その長期使用によって起こるPPIによる高ガストリン血症とECL細胞の過形成,神経内分泌腫瘍(NET)や胃がんの発生との関係については,懸念が払拭しきれていないといえる。今回は,LundellらがPPIの長期使用による血清ガストリン値や胃の組織学的所見への影響を検討したシステマティックレビュー(Aliment Pharmacol Ther 2015; 42: 649-663)を紹介したい。