糖尿病性骨代謝異常に"PAI-1が関与",しかも性差あり! 日本血栓止血学会誌2015年Vol. 26 No. 6 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 編集部から 血栓止血学は診療科横断的に関わるテーマです。本シリーズでは,日本血栓止血学会誌から日常診療で遭遇する血栓止血学をテーマに,同誌編集長の浦野哲盟氏(浜松医科大学医生理学講座教授)が選んだ論文を毎号紹介します。シリーズ第10回は,近畿大学再生機能医学講座の田村行識氏らによる「骨代謝異常における Plasminogen Activator Inhibitor-1 の役割」〔日本血栓止血学会雑誌2015; 26(6): 619-625〕。同誌編集長は「Plasminogen activator inhibitor type 1(PAI)-1は肥満や脂質異常症では肝臓や脂肪細胞での産生が亢進し,メタボリックシンドロームにおける血栓症発症の鍵因子として注目されてきた。近畿大学の田村らは,骨代謝におけるPAI-1の役割に着目し,PAI-1が糖尿病やステロイド性骨粗鬆症に関与することをモデルマウスで見出した。いずれも肝臓などでPAI-1産生が亢進し,血中濃度が増加することが知られている。田村らは,前者では間葉系細胞から骨芽細胞への分化の抑制,後者では骨芽細胞のアポトーシスの促進が関わるとしている。また海外の報告から閉経後の骨粗鬆症発症にも関わる可能性が示されている。近年PAI-1阻害薬の開発が進んでおり,新たな治療方法の確立につながる研究として,今後さらなる発展が期待される」と述べています。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×