創洗浄はタラタラ洗えばよい。石鹸を使うと再手術率が増える!

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 日常診療で外傷をどのように洗ったらよいのか、その解答(FLOW試験)がNew Engl J Med(2015; 373: 2629-2641)に掲載されています。「The FLOW(Fluid Lavage of Open Wounds) Investigators:A Trial of Wound Irrigation in the Initial Management of Open Fracture Wounds.」という論文です。

 この FLOW 試験、最大のポイントは「へっ!!」と驚く次の 2 点です。

  • 洗浄の水圧(高、中、低)と再手術率の間に相関はない!
  • 石鹸で洗うと生食で洗うより再手術率が高くなる!

 つまり、「創はふつうに生理食塩水(生食)でタラタラ洗えばよい、開放創1㎝以下なら生食3L、1cm超えていれば6Lで洗浄です。石鹸の使用はやめておきましょう」 ということです。

仲田 和正(なかた かずまさ)

仲田氏

 西伊豆健育会病院病院長。1978年に自治医科大学卒業、静岡県立中央病院(現静岡県立総合病院)全科ローテート研修、1980年に浜松医科大学麻酔科研修(4~9月)、静岡県国民健康保険佐久間病院外科・整形外科。1984年に自治医科大学整形外科、大学院、1988年に静岡県島田市民病院整形外科、1991年に静岡県西伊豆病院整形外科。

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする