【キーワード】がん関連静脈血栓塞栓症

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 がん患者では、腫瘍組織からの凝固促進因子の分泌による凝固能亢進状態に加えて、手術、化学療法薬、免疫調整薬、血管新生阻害薬、放射線療法、中心静脈カテーテル留置、安静仰臥などさまざまな要因により、静脈血栓塞栓症(VTE)発症リスクが上昇する。VTEはがん患者の4~20%に合併し、そのリスクは非がん患者の4~7倍に上ると報告されている。VTE合併がん患者の予後は不良で、1年生存率は12%、死亡率はVTE非合併がん患者の2倍以上に達するとされる。がんにおける血栓形成の機序としては、患者の活動性低下やがんによる静脈圧排などでの静脈うっ滞、がんの静脈への浸潤、化学療法や中心静脈カテーテル留置などによる血管壁への影響が考えられている(関連記事「歯周病が虚血性脳卒中と関連」)。

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