アルツハイマー病(AD)は記憶障害などの進行性の認知機能障害を主徴とする神経変性疾患で、病理学的変化が10数年から20年かけて進行し、症状が出現したときには既に病理学的変化はかなり進行している。ADの根本的治療は、発症メカニズムに即して症状の出現前を対象とする方向にあるという。東京大学大学院神経病理学分野教授の岩坪威氏に聞いた。