腎デナベーション②服薬例でも降圧効果

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〔編集部より〕Lancet 2018; 391に腎デナベーションの臨床試験結果の論文が2報掲載された。この2報を一挙に中村正人氏(東邦大学医療センター大橋病院循環器内科教授)に解説をしてもらった。

腎デナベーション①異なる方法でも有効

腎デナベーション②服薬例でも降圧効果

― 論文 ―

『降圧薬服薬例に対する腎デナベーションの効果:SPYRAL HTN-ON MED試験の6カ月間の有効性と安全性』

Lancet2018; 391: 2346-2355

研究の背景:降圧薬の服薬例を対象に組まれた試験

 初期の腎デナベーション試験では良好な成績が示されたが、二重盲検でシャム群と比較した試験では有効性は示されなかった(SIMPLICITY HTN-3試験)。このため、腎デナベーションの概念自体を検証するため降圧薬を服薬しない症例を対象としてSPYRAL HTN-OFF MED試験が行われ、統計学的に有意な降圧効果が示され、腎デナベーションは有効であることが示された。しかし、投薬された高血圧症例においても同様の効果が認められるかは明らかではなかった。そこでSPYRAL HTN-ON MED試験が行われ、その成績がLancet2018; 391: 2346-2355)に掲載された。

中村正人(なかむら・まさと)

東邦大学医療センター大橋病院循環器内科教授。1982年に東邦大学医学部卒業。1982年に医学博士取得。1994年に米・Cedars-Sinai Medical Center(Los Angeles,USA) 留学、東邦大学医学部内科学第三講座講師、同准教授を経て2009年から現職。
日本心血管インターベンション理事、日本脈管学会評議員、日本循環器学会評議委員、日本心臓病学会評議員など。

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