ハードボイルドな医療機関

在アフガニスタン日本国大使館 石原由紀

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 大使館勤務なら医務官とはいえスーツにきちんと磨いた革靴、ここアフガニスタン勤務になる前はそう思っていました。この原稿をカブールで書いている今の私の格好は、ジーンズにTシャツです。迷彩柄でうろうろしている人もいます。大使もポロシャツにスニーカーで会議室に登場します(でも、要人に会うときの大使はもちろんスーツ姿で、私はほっとします)。日本大使館は警備の厳しい地域内にあり、さらに何重にも検問所や門で守られているのですが、近くで爆発があったりロケット弾が着弾したりすると、重量約10kgの防弾チョッキとヘルメットを身に着け、直ちに安全な場所に駆け込まなければなりません。ですから普段は極力身軽に動ける服装でいることが必要なのです。出番のないハイヒールやスカートは休暇帰国したときに持って帰りました。

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カブール市内の母子病院にて(筆者撮影)

石原 由紀(いしはら ゆき)

1963年生まれ。1989年奈良県立医科大学卒業後、同大学病院、国立循環器病センター、湘南鎌倉総合病院で産婦人科医として勤務。1999年マヒドン大学熱帯医学部に留学。2000年から国際協力機構(JICA)母子保健プロジェクト専門家としてバングラデシュ、アフガニスタン、カンボジアなどで勤務。その合間に非政府組織(NGO)に参加し、アフガニスタンの病院で手術を指導。国立国際医療センターから外務省に出向し、2008年から医務官として在ボリビア、在ポーランド、在ギニア日本国大使館勤務を経て、現在5回目のアフガニスタン勤務。社会医学系専門医・指導医

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