慢性進行性の胆汁うっ滞性肝疾患で指定難病でもあるPBCは、発症原因がいまだ解明されていない。胆汁がうっ滞することで、肝細胞の破壊と線維化が生じ、最終的には肝硬変から肝不全に進展する。自己抗体の1つである抗ミトコンドリア抗体(AMA)の陽性化などが特徴で、中年期以降の女性に多く、無症候性の症例も多い。病態形成には自己免疫学的機序が考えられている。完全寛解をもたらす治療法はなく、治療の第一選択はウルソデオキシコール酸(UDCA)。長年、原発性胆汁性肝硬変という名称が用いられていたが、欧米では2015年に、日本では2016年に病名が変更された。 ■関連記事 原発性胆汁性胆管炎のQOLに緯度が影響? <!-- .read-more-btn{ display:none!important; } -->