NT-proBNPは主に心室の壁応力(伸展ストレス)に応じて遺伝子発現が亢進し、生成・分泌される。健常者の場合、極めて低い濃度で血中に存在しているが、内腔が拡大し壁応力が増大する心不全では、その重症度に応じて血中濃度が上昇する。10%ほどは心房から分泌されるため、心房細動などでも軽度上昇し、心筋へのストレス以外に腎機能の低下や高齢者でも上昇が見られる。 心不全の有用なバイオマーカーとして広く使用されており、日本心不全学会はNT-proBNP値を心不全診療に適切に用いるための留意点を公式サイトで発表している。 ■関連記事 新薬ARNIは急性心不全にも有効 <!-- .read-more-btn{ display:none!important; } -->