3試験を比べて分かったSGLT2阻害薬の力量

DECLARE-TIMI58の結果を受けて

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

研究の背景:先行2試験では心血管イベント抑制効果示す

 最近、世界的には糖尿病薬物療法の治療選択に大きな変化が生じつつある。すなわち、これまでのメトホルミン・ファーストで、セカンドラインにはなんでもありという状況から、セカンドラインの経口薬としてはSGLT2阻害薬を優先的に使用するという状況になっているのである(関連記事「ほぼ2つに絞られた糖尿病第二選択薬」)。

 その変化のゆえんが、EMPA-REG OUTCOME(N Engl J Med 2015;373:2117-2128)、CANVAS Program(N Engl J Med 2017;377:644-657)といったSGLT2阻害薬の心血管アウトカム試験であり、それらはいずれも心血管イベントの抑制効果を示した。そんな中、3つ目のSGLT2阻害薬による心血管アウトカム試験であるDECLARE-TIMI58が11月10日に米国心臓病協会の年次学術集会(AHA2018)において報告され、即日論文化された(N Engl J Med 2018年11月10日オンライン版)。

 正直、期待通りとはいえず、失望する結果ではあったが、心不全予防や腎臓保護という視点で見るとポジティブな部分もある結果であった。ご紹介したい。

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