日本の脳梗塞の転帰は改善している

包括的脳卒中センター能力の改善が予後に影響

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研究の背景:日本の脳梗塞の転帰は不明

 急性虚血性脳卒中(脳梗塞)の予後は、遺伝子組み換え組織プラスミノーゲンアクチベータ(recombinant tissue plasminogen activator:rt-PA)静注療法や機械的血栓回収療法(mechanical thrombectomy)などの登場で劇的に改善しているが、日本全体で見ると転帰は改善しているのだろうか。

 わが国の包括的脳卒中センター(comprehensive stroke center:CSC)に関わる診断群分類包括評価(Diagnosis Procedure Combination:DPC)データを用いた登録研究J-ASPECT (Nationwide survey of Acute Stroke care capacity for Proper dEsignation of Comprehensive stroke cenTer in Japan)では、わが国におけるCSC能力の時間的変化が予後に及ぼす影響が調べられた(Int J Stroke 2019年10月25日オンライン版)。

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

熊本市民病院神経内科。1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中でいろいろな活動を行っている。日本脳卒中学会・日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

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