大島明先生(大阪大学大学院環境医学招聘教員)は、今年(2020年)7月6日の寄稿「『喫煙がコロナを重症化』への反論」の中で、最近の疫学調査成績を詳細に紹介され、以下の3点の結論を述べられておられる。 (1)新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染した喫煙者が重症化しやすいかどうかは結論が出ていない (2)喫煙者ではSARS-CoV-2感染リスクが低下している (3)紙巻きたばこを加熱式たばこなどの他のニコチン製品にスイッチすることで、ハームリダクションとSARS-CoV-2感染リスク低下という二重の効果が期待できる 本稿では、大島先生のご意見に対する私の考えを述べさせていただきたい。