COVID-19への漢方治療

東邦大学医療センター 大森病院東洋医学科准教授/診療部長 田中 耕一郎

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 2021年3月現在、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のワクチン接種が医療関係者から実施されている。現時点で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する決定的な治療法は確立されていないものの、東洋医学領域においてもCOVID-19に関する臨床報告がなされている。その報告の内容は多岐にわたるが、治療内容および建設的な提案として、①中国・武漢市で用いられていた"共通処方"である清肺排毒湯(せいはいはいどくとう)をモデルとし、日本の保険診療内で処方可能な代替案と日本漢方の経験からの提示②回復期にも漢方処方が生かせるのではないかという東洋医学的視点③COVID-19以外の新興感染症に対して、ワクチンまたは有効な薬剤が開発されるまでの期間、一定の抑止力を期待して漢方薬を用いるーの3点が挙げられる。

田中 耕一郎(たなか こういちろう)

東邦大学医療センター大森病院東洋医学科(漢方・鍼灸)准教授/診療部長

1993年、北海道大学教育学部教育社会学講座卒業。福武書店(現ベネッセコーポレーション)勤務。富山医科薬科大学(現富山大学)医学部医学科卒業後、自治医科大学一般内科を経て、2006年、東邦大学医療センター大森病院東洋医学科入局。2008年、中国・昆明医科大学に留学。東邦大学大学院医学研究科博士課程修了。医学博士。日本東洋医学会漢方専門医・指導医。日本内科学会認定医・専門医・指導医。日本病院総合診療医学会認定医、日本医師会認定産業医。2017年から現職。

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