薬剤師のための褥瘡薬物療法/創固定にも目を向ける 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする これまでシリーズの中で、創の病態に合わせた薬剤の選び方を学んできました。しかし、適切な薬剤を選択したとしても、その薬剤が創から流れ出てしまっては意味がありません。そこで今回は、薬剤を創内に滞留させるための創固定の方法に着目します。 創固定はなぜ重要か 褥瘡は突出した骨の上に発生しやすく、創が骨に当たっている状態では治りが悪いことは容易に想像がつきます。また、褥瘡を早く治すためには、適切な薬剤(基剤)の選択が必須ですが、いくら適切な薬剤を選択したとしても、外力によって創が変形・移動してしまっては、薬剤が創内から押し出され、効果が十分に発揮されません。高齢者の皮膚は特にしわやたるみが多いため、創内に薬剤を滞留させる工夫が必要です。 つまり、創への外力の影響を減少させ、同時に薬剤滞留障害を解消するために、創固定が重要になってきます。 創固定のやり方は? 創の固定の仕方には、創周囲のたるんだ皮膚をテープで引っ張る方法や、除圧を目的とした厚手のスポンジ(レストンTM)で土台を据える方法、さらには創内にキチン綿(ベスキチン®W-A)を挿入する方法などがあります。 ここでは最も汎用性の高い、皮膚をテープで引っ張って固定する方法(バンデージ固定)を紹介します。 症例4 大きな皮膚のたるみを伴う褥瘡 若い頃は肥満だったため、皮膚のたるみが非常に大きく、創に覆い被さるほどの症例です。創が変形・移動しやすいときは、皮膚を引っ張って固定します。このとき、どの方向に皮膚を引っ張れば創が固定されるかを検討することが大事です。 年齢、性別 : 84 歳、女性身長、体重 : 155cm、75kg褥瘡発症部位:仙骨部使用(服用)薬剤 : なし要介護度 : 3麻痺の有無 : なし拘縮の有無 : なし得手体位・姿勢 : なし体位変換間隔 : なし 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×