【在宅活動】必須の持ち物

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

Q23.在宅活動に必須の持ち物を教えてください(調剤した処方薬や重要事項説明書・契約書を除く)

バイタルサインの測定器具

血圧計、パルスオキシメーター→薬物治療の効果と副作用発現の有無などを確認するために必要に応じて使っています。数値は、医師、ケアマネ、ご家族に報告します。また、測定器具を見せることで、玄関先での門前払いではなく、家の中に入りやすくなります。契約時には納得していても、いざ訪問すると家の中に入れてくれないこともあるので、医療職であることを前面に押し出してアピールします。訪問用バックは、黒のA4サイズのトートバッグです。

サイズ違いの腕帯

在宅を始めた当初は、薬と薬歴くらいしか持って行きませんでしたが、患者さんのお薬を服用している様子を確かめたいという思いや、患者さんとの関わりが深くなっていくのにつれて、段々と増えてきました。上記の必須アイテム以外に、常に訪問セットに入っているものは以下のものです。

血圧計:SとMの腕帯と手首用→がん終末期の患者さんや高齢者では、腕帯がMだとゆるい方もいるのでSサイズも持ち歩いています。拘縮の強い患者さんなど、腕が伸ばしにくい方のために手首用も常備しています。
使い捨て手袋→おむつを外して褥瘡を拝見するときや、湿潤の多い傷を見せていただくときに使います。医師や看護師と一緒に訪問したときに、手袋を渡されたことがきっかけでバッグに入れてあります。
薬包紙→患者宅で一包化の中身を変えるときに、いったん薬を置くものとして使用しています。
ウロペーパー→バルーンカテーテルの中が濁っているような気がしたときなどに使います。尿タンパクや潜血、尿糖などが簡単に短時間で分かります。患者さんの訴えから尿潜血を発見し、医師に報告して、薬の副作用の出血性膀胱炎の治療につながったこともあります。
集音機→電話機のように耳に当てて使うものを持ち歩いています。聞こえにくい患者さんから、「耳に当てるとよく聞こえる」と言って喜ばれています。
これらに加えて,アルコール綿、スマートフォン、iPad、お財布です。訪問用のバッグは、仕切りやポケットの多いパソコンバッグを使っています。

こまごまとしたものも大事

初回訪問時には口座振替の申し込み用紙→当薬局はかかる費用は引き落としにさせていただいているため。
朱肉、
自分の印鑑→重要事項説明書のところに印鑑を押すところがあるので。
お薬手帳→新しいものを持っていきますが、お持ちなら続きから使います。連絡事項などを記載します。
お薬カレンダー→どのようにセットすると本人や介護者がわかりやすいのか聞き取りながらセットします。
厚紙(ヒルドイド®ソフトの中敷)→数日後にショートステイを予定している患者さんで、ショートステイの分の薬をお薬カレンダーにはセットせずに患者さんのバッグに入れたところ、「薬がセットされていない」と怒られたことがありました。それからは、厚紙にショートステイに行く日を書いてお薬カレンダーのポケットに入れ、その日に薬がない理由がわかるようにしています。今では、「薬局訪問」や「病院受診」も作り、スケジュール管理にも役立てています。特に,ヒルドイド®ソフトの中敷きはショッキングピンクで目立つので重宝しています。
速乾性すりこみ式消毒剤(携帯用)・マスク・フィルムドレッシング剤→フィルムドレッシング剤は、初期の褥瘡やちょっとした皮膚剥離・傷を見つけたときに使います。使ったときには医師や看護師に報告して見ていただくように依頼します。
運転免許証・名刺

手指用アルコール消毒液も

ビニールテープ、目玉クリップなどの事務用品集金袋とおつり,計算機
手指用アルコール消毒液→本当は流水による手洗いが適切なのですが、必ずしも手を洗えるかどうかはわからないので。
患者さん用薬歴簿→回収した処方箋を挟みます。
領収書→変更のある場合は後日差し替えます。

あると便利なもの

日本医薬品集→錠剤鑑別用に。
使い捨てスリッパ→不衛生な居宅用。
錠剤の空き容器(中くらいのもの)→インスリンの針などの回収物を入れる。車の中に常備しておいても良いと思います。
バイタルサイン測定機器血圧計、パルスオキシメーター、体重計、時計(秒針付)など。

タブレット型パソコン

計画書・薬歴ファイル→iPadやタブレット型のパソコンに入れて持ち歩いています。
カメラ付き携帯→褥瘡などの状態の写真や介護保険証の確認などで撮影するため。

スマホアプリ

スマートフォンアプリの治療薬ハンドブックなど→Lotから何の薬か調べるのに役立ちます。
文房具セット→その場で即席一包化を行うことはよくあります。
お薬カレンダー→初回訪問時、残薬が多数ある場合にはその場でセットして貸し出しています。

S字フック

S字フックやひもなど→お薬カレンダーなどセットの際に使用しています。ベットサイドの柵や、お部屋の扉の取っ手など、患者さんが使いやすい場所をその都度考えて、試行錯誤しています。
替えの靴下→不衛生なお宅用

[PharmaTribune 2014年10月号掲載]

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