【在宅活動】報告書の作成-3
Q29.報告書に関連して、印象深いエピソードを教えてください。

ご家族にも情報共有
「この内容を読んだら離れて住むご家族が安心してくれる」と、報告書をご家族に転送してくれているケアマネがいます。独居の患者さんの場合,心配されているご家族にも安心を与えられるのだと感じました。毎回の血圧の値や、訪問時に話したこと、認知機能、食事や睡眠、訪問時に笑顔が見られた、などの情報はケアマネだけではなく、ご家族にも伝えるべき内容だと思いました。
読んでもらえる工夫を
アリセプトをなかなか3mgから5mgに増量してくれない医師がいました。3mgで維持するには認知機能低下が進んでいると思い、毎回報告書に「アリセプトの増量をご検討ください」と記載していたのですが、処方が変更されませんでした。読み飛ばされている可能性を考えて、報告書の下の空欄に手書きで「アリセプト3mg→5mg増量!!」とマジックで大きく書いて送ってみました。怒られるのを覚悟しながら(笑)。すると、その次の処方からしっかり5mgに増量してくれました。報告書は、ただ送るだけではなく、医師に読んでもらえる工夫、伝えたいことをどう表現するかを考えて作成しなければいけないと実感しました。

読まれていなかった
研修を目的に、当薬局のある薬剤師が近医の訪問診療に同行したときのことです。常習性の便秘で、センノシドを服用しているが、腹痛を頻繁に起こしている患者さん。排便コントロールがうまくいっていないので、酸化マグネシウムの錠剤を使用したらどうかという提案を何度も報告書に書いていたのに、そのことを口頭で伝えると訪問が終わった後「センノシドが投与されているから困らないだろうと思っていた」と医師から返事が返ってきてびっくりしたそうです。意外と読んでくれていないものだなあ,と思いました。

読んでもらえるように
何回報告書に記載しても、次回処方に反映してくれないことも多々あります。「残薬がこれだけあるから次回は日数減らしてください」、と何回書いても毎回14日分処方する、ある医師。電話をすると、何事もなかったように「じゃあ日数減らそうか」と初めて聞いたかのような対応で、日数を減らしてくれました。私の報告書の書き方にインパクトが足りなかったと反省しています。字を大きくしたり、下線を引くなどの目を引く書き方も大切ですね。

医師と介護職との橋渡し
報告書も含めた薬剤師の関わりによって、医師と介護職の連携を改善できたことがありました。薬剤師が居宅療養管理指導に入る前、患者さんの容態が変わったり、お薬が足りなくなったりすると訪問看護師が医師に連絡するものの、なかなか薬を出してもらえず、ケアマネが直接医師を訪ねて状況を説明したり、急がない薬だと次回の訪問まで待たされることがあったそうです。
薬剤師が関わるようになって、薬の過不足を解消し、体調が変わったときには写真やデータを提示することで処方を提案したり、逆に薬を変えず経過観察をしたいという医師の説明を、ケアマネや看護師に報告書や電話で伝えるようになりました。それまでぎくしゃくしていたのが、医師の処方意図や薬剤師として薬の考え方を報告書に記載することで、医療系と福祉系の連携がスムーズになったと喜ばれました。医師が何を考えどう判断し処方したかを、ケアマネやサービス担当者が知る機会はないのが現状です。そこをつなぐことができるのが薬剤師だと思います。

医師向けの報告書が他職種にも役立った
医師向けに書いた報告書が役に立ったと、クリニックの看護師や医療ソーシャルワーカーに喜ばれたことがあります。状態が安定している患者さんで、併診している遠方の専門科の薬をかかりつけのクリニックで処方することがあり、報告書に記載した併用薬の情報が役立ったそうです。

叱られた経験
提案をしないことを叱られたことがあります。「"診る"ということを薬剤師もして欲しい」と。

送付状が喜ばれていた
報告書の他に患者さんと話したことや訪問時の様子などを書いた送付状を付けるのですが、報告書よりもその送付状が喜ばれていました。
報告書より送付状のざっくばらんなお話しを書くのに時間がかかる時もあります。ケアマネには医師との話(訪問診療の同行などで医師と話し合ったこと)、医師にはケアマネと相談したことなどを伝え、他職種を繋ぐように心掛けています。
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[PharmaTribune 2014年12月号掲載]
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