肥満症薬物療法の復権
セマグルチドがもたらす夜明け
研究の背景1:肥満治療では圧倒的に手術療法の成績が良いが...
以前、肥満治療においては手術療法の方が強化内科治療群よりも圧倒的に成績が良いというSTAMPEDE(Surgical Treatment and Medications Potentially Eradicate Diabetes Efficiently)試験をご紹介した(N Engl J Med 2014; 370: 2002-2013、「内科治療の敗北? 肥満手術は長期効果のある優れた糖尿病治療」)。
実際、それから10年弱の時間が経過した今の時点でも、肥満治療においては手術療法の方が成績は良い。わが国でも、6カ月以上の内科的治療によっても十分な減量効果が得られない高度肥満症(BMI 35以上)で、糖尿病、高血圧症、脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群のうち1つ以上を合併した患者に対して、腹腔鏡下スリーブ状胃切除術が2014年に保険収載されている。
また2020年には、同様の高度肥満症(BMI 32.5~34.9)で、①HbA1c 8.4%以上の2型糖尿病、②収縮期血圧(SBP)160mmHg以上の高血圧症、③LDL-C 140mmHg以上またはnon-HDL-C 170mmHg以上の脂質異常症、④無呼吸低呼吸指数(AHI)30以上の睡眠時無呼吸症候群―のいずれかを合併した患者にも適応が拡大されている。
しかし、かといって、多くの肥満症患者は手術よりも内科治療(食事・運動・薬物療法)を好む。何とかして有効な内科治療を考えたいというのが、内科医である私の望みである。
そうした思いは、肥満が急増しているという中国の内科医にも共通であるのか、中国のグループが肥満症の薬物療法に関するシステマチックレビュー・ネットワークメタ解析を行い、Lancet(2021年12月8日オンライン版)に報告した。その結果からは、GLP-1受容体作動薬セマグルチドが有効性と安全性の観点からベストのように思われた。今後のわが国の肥満症治療(現時点では2型糖尿病の合併が必須であるが)にも一石を投じる報告と考え、ご紹介したい。
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