原発不明がんへのニボルマブ単剤療法 医師主導第Ⅱ相試験NivoCUP 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 谷﨑 潤子 氏 古屋 直樹 氏 田中 希宇人 氏 先生方のプロフィールはこちら 〔編集部から〕複数のがん専門医の視点による解釈をご紹介する本企画。第5回は、Ann Oncol誌に掲載された、原発不明がんに対するニボルマブの有効性を検討した第Ⅱ相試験NivoCUPの結果に関する論文を取り上げます。解説は、田中希宇人氏と論文の筆頭著者で近畿大学内科学腫瘍内科部門医学部講師・副病棟医長の谷﨑潤子氏、聖マリアンナ医科大学呼吸器内科講師の古屋直樹氏という新進気鋭のメンバーで、まさしく「注目論文徹底検証」です。ぜひご一読ください。 【論文名】Open-label phase II study of the efficacy of nivolumab for cancer of unknown primary 【出典】Ann Oncol 2022; 33: 216-226 原発不明がん(CUP)は、十分な検索にもかかわらず原発巣が不明で、組織学的に転移巣と判明している悪性腫瘍である。全がんの2~5%を占め、世界での発症率は10万人当たり5.3~19例と推定。生存期間中央値は6~12カ月と予後は不良であり、CUP患者の約8割は特定の推奨される治療がない予後不良群と呼ばれる患者群であり、プラチナ製剤ベースの古典的抗がん薬による治療が行われている場合が多い。 そうした中で、近畿大学医学部内科学教室腫瘍内科部門が最近行った免疫組織化学染色(IHC)と遺伝子発現解析によるCUPの免疫プロファイリングの結果から、CUP患者の腫瘍免疫環境は免疫チェックポイント阻害薬(ICI)に反応性の他がん種と類似していることが明らかとなった。すなわち、CUP患者にもICIが奏効する可能性が示された。一方、CUP患者に対するICIの有効性のデータは限定的であることから、谷﨑氏らは今回、CUP患者を対象に抗PD-1抗体ニボルマブ単剤療法の有効性および安全性を検討する医師主導第Ⅱ相試験NivoCUPを計画・実施したという。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×