世界的な 「高齢化」に適合、WHO高血圧指針

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背景:最大公約数のガイドラインが必要

 世界保健機構(WHO)は今年度(2021年度)、独自に高血圧治療ガイドライン(以下、WHOガイドライン)を発表した。欧米や日本などの先進国では、関連学会がまとめた各自の高血圧治療ガイドラインを定期的に発表しているが、いうまでもなくWHOは発展途上国や貧困国も含めた世界人類の健康保持を目的として設立されているだけに、そうした国々でも実施可能な最大公約数としたガイドラインが必要である。 脳心血管疾患は感染症、がんとともに人類の三大死因であり、予防のために血圧の適正管理は不可欠である。現在、世界は新型コロナウイルス感染の対策に主眼を置いているが、世界的な潮流である高齢化社会に適合した心血管疾患(CVD)予防策を講じる必要がある。そのような状況の中で今回、WHOガイドラインを取り上げたい。

桑島 巖(くわじま いわお)

東京都健康長寿医療センター顧問、NPO法人臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)理事長。1971年、岩手医科大学医学部卒業。1973年、東京都養育院付属病院循環器科勤務。1980~82年、米・ニューオリンズオクスナー研究所留学(Dr. Frohlichに師事)。1988年、東京都老人医療センター(旧:東京都養育院付属病院)循環器科医長、循環器科部長、内科部長、副院長(組織改正により2009年、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター副院長)。専門領域は高血圧、血圧日内変動、高血圧性心疾患。著書に『高血圧、変わる常識変わらぬ非常識』(ライフサイエンス出版)、『赤い罠』(日本医事新報社)、『血圧変動の臨床』(新興医学出版社)など多数。

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